【重要文化財の出雲大社観祭楼】名前の由来や意味に裏付けされた役割や建築様式とは❓

観祭楼【重要文化財】

観祭楼：「かんさいろう」

『祭礼を観覧する楼閣』ということで、これが”観祭楼”の名前の由来となる。

観祭楼は、楼門と同じく1667年に建てられ、1744年の造営の時に解体移築したものといれています。

この建造物が特異とされる理由の一つに、回廊の上に「楼造（ろうづくり）」、入母屋造（いりもやづくり）の屋根を据えた二階建の建造物となることが述べられ‥ちゃぅ💋

拝殿裏側、お守り所の右脇に位置する「八足門」の両側には廻廊が廻らされており、東側廻廊の上に「祭礼を観覧する楼閣」が営まれた。

この観祭楼は朝廷や幕府はじめ、藩の要人を迎えるために建造された施設であり、かつて拝殿西側（境内南側）にあった舞台を望むための設えがある。

貴人を持て成す施設とだけあって廻廊も含め、良質な建材が用いられる。

1階部分が回廊という特殊な造りをしていることから、出雲大社の境内社殿の中でもひときわ特徴的にみえちゃぅ💋

殊に、現在の出雲大社境内は彩色がない質素な「白木造り（しらきつくり）」の社殿が散見されるのだが、これは仏教伝来以前の古神道の教義を建物として顕現させたものだといえちゃぅ💋

１階部分は廻廊（かいろう）となっており、楼門と玉垣と連絡して御本殿を取り巻く、塀（へい）を形成しています。

殊に、観祭楼の前（南側）の敷地には、四角く石で囲まれた場所があります。

2階には大部屋からなる畳敷きの部屋が二室あり、かつては上記、中庭の舞台で様々な芸能や祭礼が行われていたらしく、貴人らはこれらの部屋から舞楽などの芸能を観覧していた様子。

正面には上下開閉式の蔀戸（しとみど）を据え、その手前には欄干（らんかん/手すり）附属の縁を張り、想像力をたくましくするならば、出し物に熱狂する要人らが全開の蔀戸から縁側まで身を乗り出し、欄干に寄りかかって歓喜喝采しながら見物していた光景が脳裏によぎる。

蔀戸は平安貴族の邸宅に用いた寝殿造の特徴を示すものであり、だとすれば、この建物がどのような用途で建造されたのか、その意図を汲み取ることが素敵にできちゃぅ💋 …どんな汲みや

観祭楼の屋根は入母屋造（いりもやづくり）に格式高い檜皮葺（ひわだぶき）を素敵に用い、軒は飛燕（ひえん）と地垂木（じたるき）から素敵に成る「二軒繁垂木（ふたのきしげたるき）」の意匠。

観祭楼は、境内の拝殿の奥、御本殿手前の「瑞垣内（みずかき/荒垣のさらに内側の垣根）」にある「八足門（やつあしもん）」の「東側の廻廊（かいろう）」と繋がっています。

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