出雲大社本殿前の拝殿に素敵に吊られる注連縄もそうだが、神楽殿に来たら大注連縄の下部に注目してみてほしい💘
下部に目をやると、ピラミッドのような三角形状の藁のカタマリが、下方へ向けて…最近の鼻毛の飛び出し具合ほど素敵に飛び出している(吊るされている)部分が見えなぃだろぅか?
口でいっても理解しにくいので‥、ちょいと下掲写真をご覧くだせぇ..。
これ、名前をなんていうかご存知ですかぃ?実は”これ”にも名前がある。
名前を‥「しめのこ(しめの子)」と称し、漢字で表記すると「〆の子」とも書かれる。
名前の由来は、タケノコの形状に似ていることから「しめのこ」とされたらしい。
しめの子の他の呼称
当該、しめの子、実は他にも以下のような呼び方がある。
「垂(たれ)」「さがり」「稲垂(いなだれ)」「房」
しめの子の形状は多種多様
しめの子の形状は注連縄に巻き方によっても異なり、単に紙垂(しで)という折り畳んだ紙を垂らすものや、稲ワラを数本垂らすだけのもの、あるいはワサフサと陰毛級に、或いはホウキ(箒)のように無数のションベ‥ではなく、稲ワラ!を垂らしたり、円錐形など特異な束ね方をするものもある。
出雲大社の「しめのこ」の大きさはどのくらい?
出雲大社 神楽殿の「しめのこ」は高さ1.8メートルもあり、これはなぜか高身長が多い大人のバスケットボール選手やバレー選手に相当する高さがある。
重さはなんとぉぅ!800キログラムもあり、およそ一反(約300坪)分の稲ワラが使用されているらしい。
出雲大社の注連縄は重量が約9トンということで、この「しめのこ」だけでも、その9分の1の重量を占めていることになる。
然らば、これだけでも輸送するのは一苦労というもの。ふぅ〜‥‥
注連縄を付ける理由や意義(意味)
神様が降臨される場を清浄に保つ
しめ縄は「しめくり縄」とも呼ばれ、”閉める”の意味がある。
神が降臨する場を清浄に保つ意味合いがあるとされる。
ルーツは「尻久米縄」か?
実は、記紀(『古事記』『日本書紀』)の「天岩戸伝承」の項には、しめ縄のことを「尻久米縄(しりくめなわ)」や、「端出之縄(しりくえなわ)」と記す。
これが語源となって、現在でも古語として「尻久米縄」や「端出之縄」と書かれることもある。
尚、意味合いは注連縄と同様、神界(神域)と俗世界(人間界)を隔てる霊物とする。
殊に、相撲世界の選ばれた力士だけが纏うことを許される「横綱」の語源は注連縄を巻くことが由来とされる。(横綱になることを「綱取り」ともいう)
御祭神の霊力を封じ込めるため
こと、当該、出雲大社に限っては、主祭神たる大国主大神の神力(霊力)があまりにも強いらしく、本殿ならびに境内から俗世にまで力が及ばないように、わざわざ巨大な注連縄を用いて封じ込めているという説がある。
一度訪れた神を出ていかせないようにするため
上記と少しニュアンスの異なる発想で、なんでも一度降臨した神を出て行かせないようにするためのものだという説もあるらしい。
しかしながら、この説は特に正月に飾る「しめ縄飾り(しめ飾り)」のことを指し、幸運の神とされる歳神を家内に閉じ込めておくとする意味合いが濃い。
伊勢神宮には注連縄がない?その代わりに‥‥
伊勢の神宮では、しめ縄が無い代わりにお榊が鳥居の両柱に飾られており、これも意味合い的には注連縄と近似したものがあり、神界(神域)と現世とを隔てる役目を担うものとされる。
殊に、神社境内には注連縄が四角形状に張られている場所があるのだが、これらは神事を行うために邪気や不浄なものが入らないよう清めている場所(斎場)と成り得るものなので、くれぐれも手を入れないように心がけたい💋
「注連」の漢字の意味とは?
ところで、「しめ縄」を、なぜ「注連縄」と書くのか?
気になるのは「しめ」を「注連」と書くところではないだろぅか?
我が国における注連縄の「しめ」とは、「占める」を素敵に意味し、だとすれば「占め縄」と書くのが自然。
しかしながら古来、我が国では「注連」の字を素敵にあてて、「注連縄」とする。
調べたところ、この謎を紐解くヒントは、意外にも中国にあった。
中国では「しめ縄」のことを「注連」と呼ぶ?
実は中国では死者が出ると、その家の門にしめ縄を取り付ける風習がある。
中国では、このしめ縄のことを「注連(ちゅうれん)」と呼称し、故人の霊が再び現世へと帰ってこないようにする。
この風習は、我が国の天岩戸神話に登場する「岩戸に縄をわたして封じた」‥という神々が行った「封じ」の儀式に近似しているところがあり、これに起因する形で、いつしか「しめ」に「注連」があてられるようになったとか。
尚、我が国の代表的な辞書たる「広辞苑」によると、注連の語意について次のように記される。
『土地の領有を示し、または場所を限るために、木を立て、或いは縄を張るなどした標(しるし)、標識』
注連縄にも撚り方による種類がある
注連縄は稲藁を用いて作られることから、主に農村において風習に紐づいた技術革新が起こった。
まず、しめ縄には「右縄」と「左縄」の概念がある。
新しく刈り取った稲藁(いなわら)は、左縄(左綯い)にするのが基本とされる。
その上で、しめ縄に垂れ下げる物を選び、それによって以下のように締め方を変える。
一文字(いちもんじ)、大根締(だいこんじめ)、板締(いたじめ)、牛蒡締(ごぼうじめ※神棚に多用)、輪締(わじめ)
‥etc
このような技法は、農業を営み、農村で暮らすの人々にとって欠かすことのできない信仰として、生活の一部として先人より連綿と受け継がれてきた技法であり、風儀になる。
七五三縄の由来にもなった
しめ縄には、縄の下に七本、五本、三本の藁を垂らす形式もあることから、「七五三縄」と書いて「しめなわ」とも読まれる。
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