出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・素鵞川(SOGA-GAWA)
⬆️素鵞川を挟んで左が神楽殿・右が出雲大社境内
出雲大社・素鵞川の読み方
素鵞川は「そががわ」と読みます。
出雲大社・素鵞川の歴史・由来
出雲大社は「素鵞川(そががわ)」と「吉野川」に挟まれています。
出雲大社の「西側は素鵞川」が、そして「東側は吉野川」が、御神域を守るように流れています。
西側の素鵞川にかかる橋(祓橋)の向こうには「大きな神楽殿」が見えます。
また東側の吉野川の向こうには「歴史ある北島国造館」が見えます。
古来、水は生命力を表す象徴とされ、力の源とも言われています。
生気に満ちた清流
そんなことから「清い流れに囲われた場所」は「生気に満ちている」と言い伝えられています。
例として、戦国時代の城の周りを囲むお堀は、敵を阻むだけでなく、生気を維持するためのものでもあったそうです。
また、神社のそばを流れる川は「龍神の住処(すみか)」とも言われ、この龍神が神域を守っているのです。
但し、神域を守る川は清らかな水が流れていることが前提になります。
えぇっ?!出雲大社で蛍(ホタル)が見られる?!
幸いなことに、この「素鵞川」も「吉野川」も、きれいな水にしか住めないホタルが自生している川です。
これは、付近の住民の協力による定期的な清掃活動などによるところが大きいようです。
「素鵞川」と吉野川が合流する「浄の池」付近には、主に「ヘイケボタル」、その少し上流には「ゲンジボタル」が観られます。
さらに、「素鵞川」上流部の奥谷では「ヒメボタル」も観られるそうです。
ホタルは6月中旬から下旬にかけて観察できるそうです。
神聖な八雲山から流れくる清流が「神聖で清らかである」からこそ、たくさんのホタルたちも安心して棲めるということです。
【補足】「素鵞川」の名前の由来と太古の出雲大社との意外な関係
一説によると、この「素鵞川」という名前は、奈良の大豪族であった「蘇我氏(そがし)」が出雲地方まで勢力をのばし、その蘇我氏の名前ととって「蘇我川→素鵞川」になったとも言い伝えられているようです。
他にも「スガ川・スサ川」などとも呼ばれていたようで、これは上古の時代、出雲大社の主祭神であった「素戔嗚尊(スサノオノミコト)」に基づくものであるとも考えられています。
しかし、太古の事なので確かなことなど誰も分かるハズもなく、現在は単に「素鵞川」と呼ばれ親しまれています。