出雲大社の神在月の神在祭は、出雲大社でもっとも大きな行事です。
この神在祭では、日本全国の八百万の神々が「稲佐の浜」にお着きになられて、神職の方々に先導されながら、出雲大社の本殿および境内を目指されます。
そして出雲大社で7日間もの間、会議をする・・と、ちまたでは有名な話です。
しかし、これが真実ではないのです。
実は、神々が本当に会議をする場所が、他にあったのです。
それも、出雲大社の境内とは違う場所でです。
えぇっ?!
とか、思われました?
実は、出雲大社から、西へ徒歩20分くらいの場所にある「出雲大社の境外摂社・上宮(かみのみや)」と言う場所で会議をされると言うのです。
そしてさらに、この会議には呼び名があって、正式には「神議り(かむはかり・かみはかり)」と呼ばれています。
じゃあ、出雲大社と八百万の神々って、そんな関わりが無いんじゃないの?
と、普通なら、こうきますよね。
しかし、関係なくはないのです。
実は、会議は「上宮」で行われますが、会議が終わった後は再び出雲大社の境内へ帰られます。
八百万の神々が帰ってくる理由って何なのよ?
はい。これにも理由がちゃんとあるのです。
神々が会議が終った後に、出雲大社へ帰ってくるその理由とは、ズバリ!
出雲大社で「宿泊」されるからだそうなのです。
実は出雲大社には、神々が宿泊する施設も、あらかじめキチンと用意されているです。
その宿泊施設の名前を「十九社(じゅうくしゃ)」と呼びます。
この十九社は、出雲大社本殿の東西にある横長の建物になります。
くれぐれも「19個の社」があるから「十九社」ではないのでご注意くださいね。
関連記事:出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・西十九社 ⇔ 東十九社(JYUKUSYA)【重要文化財】
出雲大社境内の八百万の神々が宿泊する「十九社」の秘密!!
出雲大社の本殿の東西には、十九社と言う、社があると上記でお話しました。
このお社は、一棟に19の扉がある長屋のような建物で、その由来から「十九社」と言う名前が付いています。
そして、この十九社には、出雲に集まった神々が1週間滞在し、宿泊する時に使う施設です。
1年に1度しか開かれない・・「開かずの社ぉぉ」?!
ここまで読まれている方なら、こんな疑問も湧いてくるハズです。
「十九社も上宮も、神在月以外の時は、どうしてるの?何かをお祀りしてるの?」
実は、「十九社」も「上宮」も、1年に1度しか、扉が開かれることがないそうなのです。
つまり、1年の内で、神在月の7日間のみ期間限定で開かれる施設だと言うことです。
分かりやすく言えば、八百万の神々と、大国大神との会議するだけのための、施設であるということになります。
十九社に関しては当サイトの以下↓の別ページにてご紹介しております。
「八百万の神」の意味とは「800万の神」?
そして、あなたがカンの良い人なら、もう1つ疑問がでてきているハズです。
そうです。
神々の数は、800万!です。
800万と言えば、想像するのも難しいほどの、ものスゴい数です。
ただし、正式には800万は数ではなく「たくさん」と言う意味合いになります。
おそらく神々の数をカウントすると800万では済まないハズです。
何千万と言う数の神様がおられるハズです。
しかし、仮に800万もの神々がおられるとして、いくら十九社が東西にあったとして日本全国の各地から800万もの神々が宿泊するには建物があまりにも小さすぎ、受け入れるのが難しくなります。
しかし、この十九社には毎年、神々が宿泊されています。
実はこれには隠された秘密があったのです。
十九社は扉が単に19枚あるわけではない?秘密とは?
十九社の秘密とは、扉の数が単に19枚あるから「十九社」と呼ばれているワケではないということです。
遠い昔、「数」の観念は「”十九”と言う数字で”無限大”」を表していたそうなんです。
分かりやすく言うと、「19」から数えて一番最小の数字は「0」をのぞいて「1」になります。「1」はは全ての始まりの数字であって「9」は最後の数字となります。
つまり、このように最初と最後の数字を一緒に用いることで、「無限大」表現したと言われているのです。ほぉぉ~。..ナルホドホドホド、クリっクリっ。
無限大であれば、800万の神々でも十分に宿泊できますね。イヤぁ〜..まいった!