出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・ 旧 庁の舎

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出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・ 旧 庁の舎

出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・ 庁舎(CHOUNOYA)

創建年

  • 不明
  • 推定:江戸時代初期
再建年

  • 1963年(昭和38年)
高さ

  • 約8m(棟梁上端まで)
全長

  • 約47.5m

出雲大社・庁舎の読み方 

庁舎は「ちょうのや/ちょうしゃ」と読みます。

庁舎の歴史・由来

現在の出雲大社・庁舎は、1963年(昭和38年)5月10日に復興したものです。

それ以前の庁舎は木造でしたが、1953年(昭和28年)5月27日に「遷宮奉祝行事」の残火の不始末から出火があり、この庁の舎や拝殿はじめ、鑚火殿など8棟と、民家1棟、境内樹木なども全半焼し、重要な文化財も多数焼失しています。

ちなみに火元は餅つき場の残り火とも言われています。

そのため、復興に際しては、耐火、耐震、耐食性を求められため、鉄筋コンクリート構造が採用されています。しかも、当時の最先端技術で施工したものです。

2016年に解体

2016年11月に解体工事が実施され、現在は木造風の出雲の風土に溶け込むような”衣装”を羽織るかの如く”意匠”を以って素敵に建設された。

⬆️現在の(新)庁の舎 (画像は出雲大社公式より)




再建の設計者は「菊竹清訓」!

設計を担当したのは「菊竹清訓(きくたけきよのり)」で、1965年(昭和40年)に第6回建築業協会賞を受賞しています。

その他、ドコモモ・ジャパンが提唱する「日本の近代建築100」、「日本のモダン建築100選」にも選出されています。

出雲大社という古式豊かなところに、鉄筋コンクリート製の建物を造ったのですから、色々な工夫や苦労が凝縮されています。

建物の外観デザインには、出雲地方で見られる「刈り取った稲束を掛けて干しておく”はでば(はざかけ)”の形」取り入れることで、境内での調和のとれた美しさを保つだけでなく、建物内部の採光にも適した構造になっています。

さらに照明には、著名な彫刻家・画家・インテイアデザイナ-・芸術家のイサム・ノグチ氏の特注品が使われています。

又、当時は建築物には採用されたことのない、巨大な橋を作る時の大掛かりの工法で造られ、18ヶ月もの長い期間を要しました。

菊竹清訓氏が設計した有名な建物一覧

菊竹清訓氏が携わった建築物として以下のような建造物があります。

  • 「エキスポタワー」(大阪万博記念公園・吹田市)
  • 「アクアポリス」(沖縄国際海洋博覧会)

庁舎の役割

出雲大社の庁舎は主に神事を執り行う施設として造営されています。

しかし、近年、劣化からコンクリートにヒビ割れが発生し、雨漏れが激しく、法律上の安全性を満たしていないことから再建が計画されています。

またその再建計画も現在の姿をそのまま残すのか?あるいはまったく別のデザインにするのか?などの意見が飛び交っているようです。

設計とデザインを担当する菊川設計事務所では木造を用いて「和風建築」にしたいと言う意見も出ています。

はたして、どのような景観になるのか楽しみです。

出雲大社での御祈祷の申し込みはこの庁舎で!

出雲大社での御祈祷は、この庁舎で受付しています。

ただし、2017年現在は上述したような理由から、仮拝殿にて祈祷の受付(御祈祷の待合所)をしています。

庁舎の改築後、再び、庁舎で御祈祷の受付(待合所)が開始される予定です。

話は変わりますが、一般的に拍手する形式の参拝方法は神道においては「略式参拝(りゃくしきさんぱい)」と言われています。

本来はご祈祷を受けて帰途につくのが正式参拝になります。

これから厄年を迎えられる方(前厄)や、厄年の方(本厄)もしくは厄年を迎えた翌年の方(後厄)などを例として、より強い願掛けやご加護を賜る場合は、神様と直に交信することになりますのでご祈祷が必要になります。

出雲大社の御祈祷の料金は下記の通りです。

祈祷料
  • 5000円、8000円、10000円以上(志納)
御祈祷申し込み受付時間
  • 8時30分から16時30分まで(御祈祷は9時開始)
御祈祷の所要時間
  • 約30分から40分
御祈祷の待ち時間と混雑状況

御祈祷は平日の朝方は割と空いているようですが、連休になると参拝客が多いため混雑が発生し、待ち時間ができることがあります。待ち時間は何時間何分と言うような定まったことは言えず日によって異なりをみせるようです。

ところで・・出雲大社で御祈祷を受ける場所は神楽殿??

実は出雲大社の境内では、2ヶ所御祈祷を受ける場所があります。その2ヶ所とは「神楽殿(かぐらでん)」と「拝殿(はいでん)」になります。

いずれでも御祈祷を受けることができますが、神楽殿は殿舎が大きくスペースがありますので基本的に会社やグループなどの団体の御祈祷が対象となります。

個人の方は基本的に「拝殿」で執り行われます。
団体も個人も御祈祷の内容はほとんど同じです。

御祈祷の特典として、御祈祷の終了後に八足門の内側・楼門の前まで立ち入り、より御本殿に近い位置で参拝することができます。

遠方からお越しの方は年に数回、もしくは一生のうちでも島根県まであまり訪れる機会がないと思われますので、出雲大社へ訪れた際は、是非!御祈祷を受けてみてはいかがでしょうか。

出雲大社の「庁の舎」は実は世界的にも有名な建築物

庁の舎は世界的にも有名な建築物で、多くの建築家が出雲大社の「庁舎」を見るために遠方からでも参拝に訪れるそうです。

「庁の舎」の外観はコンクリートむきだしの建物になりますが、出雲大社境内の建造物ということもあってか威容感が備わり、心身が引きしまるような雰囲気があります。

建物のデザインは、田園地方の収穫の時期にみられる「はざかけ(はでば)」を思い描いて設計したそうです。

「はざかけ」とは?

「はざかけ」とは?、刈り取った稲を逆さにして乾燥させることです。
⬆️はざかけ
⬆️出雲大社庁の舎

「はざかけ」とは?、刈り取った稲を逆さにして乾燥させることです。

このような田舎の風景を見ると心が落ち着き和みます。

古い時代の日本人の暮らしを思い浮かべるにはちょうど良い景色です。

 

 

 

 

 

このため、コンクリートだけの寂しい雰囲気は無くなり、古い木造建築との調和がうまく取れた1つの芸術とも言えます。

この「庁の舎」をコンクリートで造営した理由があります。




庁の舎をコンクリートで造営した理由とは・・

「以前の「庁の舎」が火事で焼失してしまったために、コンクリートで造ってしまえば燃えにくいだろう。」

と、言うような理由だそうです。

出雲大社に参拝に来られた際は、ぜひ、この「庁舎」も見学してみてください。

庁舎は老朽化で建て替えが迫られている?!

この庁舎は老朽化が著しく、改修にとどめるか改築するかが検討されており、2018年末までに新しく建て替えるという出雲大社の方針が2016年(平成28年9月29日に公表されています。
構造物の劣化が進み、安全性が確保できないのが主因とのこと。オホ

出雲大社・庁舎の場所(地図)

出雲大社の庁舎(ちょうしゃ)は「銅鳥居」を入って「左側(西端)」にある建物です。ご祈祷の申込受付なども、この「庁舎」で行っています。

関連記事: 島根県・出雲大社の境内の詳細「案内図(地図・マップ)」(ダウンロード可能)

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