出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・彰古館(SHOKOKAN)【登録有形文化財】
創建年
1914年(大正3年)
建築様式(造り)
木造2階建、切妻階隠し付き
屋根の造り
銅板葺
大きさ(面積)
約50坪(165㎡)
登録有形文化財指定年月日
2015年(平成27年)11月17日
発願者
彰古館の読み方
読み方は「彰古館(しょうこかん)」と読みます。
ところで・・「彰古館」の「彰古」の意味とは?
彰古館は少し変わった名前をしていることから、言葉の意味に疑問を抱かれた方も多いと思われます。
まず彰古館の「彰」とは、「明らかにする(はっきりさせる)」「世間に知らせる」などの意味合いがあります。代表例として「表彰状(ひょうしょうじょう)」があります。
一方、「古」は説明するまでもなく「いにしえ」「ふるい」「過去」などの意味合いです。
これらを合わせると「古い過去の遺産を広く世間に公開する」などの意味合いになります。
彰古館の役割と歴史
出雲大社・彰古館は1914年(大正3年)に、出雲大社の宝物館として造営されています。
現在は銅鳥居の右脇に宝物館が新設されていますので、あまり目立たなくなっています。
彰古館の役割りとは、出雲大社に伝わる各種資料を陳列・展示するための建物です。
館内には「大小の大黒様の像」、「えびす様の木造彫刻」や、「神楽用の楽器類」、「出雲大社の1/30分のサイズの模型」さらに神社に伝わる古文書類も多数展示されています。
大黒様の像が安置されている理由は、すでにお分りの通り出雲大社の御祭神「大国主大神」は”大国さんと”呼ばれて崇敬が寄せられていましたが、明治時代以前の神仏習合の時代では容姿が七福神の大黒さま(大黒天)と似ていることから、習合して「大黒さん(=大国さん)」と呼ばれ親しまれてきました。
なお、彰古館の内部は解放されていますので、一般参拝者でも彰古館内部の資料や宝物を観覧することはできますが、有料となります。
出雲大社・彰古館の入場料金・営業時間・定休日
- 拝観料:200円
- 営業時間:8時30分から16時30分(入館は16:00まで)
- 定休日:以下の開館日以外
出雲大社・彰古館の開館日
2018年8月から定休日が変更となり、開館日が定められました。
開館日は以下のとおりです。
①土曜日・日曜日・祝日
②大祭礼期間(5月14日~16日)
③神在祭期間(旧暦10月11日~17日)
④正月期間(概ね元日から5日迄)
⑤大型連休期間(ゴールデンウィークほか)
出雲大社・彰古館の建築様式(造り)
建物は、水はけをよくするために周囲よりも石積で一段高くした「亀甲積基壇(きっこうづみきだん)」に建てられた木造2階建てで、屋根は入母屋造の銅板を葺(ふ)いたものです。
建物正面中央には一間(約2m)の切妻造の階隠し(玄関)が据えられています。
2階部分は部屋面積を減らして、縁側と欄干(らんかん/手すり)を周囲に回し、安定した外観にしています。
外観は、出雲大社境内の社殿群と似せて、杉材(スギ)を用いた質素な白木造りで造営されています。
屋根の先が特に特徴的で、出雲大社境内に建造物にはあまり見られない、「軒反り(のきぞり)」が見受けられます。
軒反りの具合は遠目から見るとよく分かります。実に均等のとれた美しい外観をしています。一見すると楼閣造りのようにも見えます。
いずれにしても神社の代表格・出雲大社境内の建造物とは思えない、かなり仏教的な要素がチラついた建造物です。
なお、平成27年7月17日に開催された国の文化審議会にて「出雲大社彰古館」を「国登録有形文化財(建造物)」に登録するよう文部科学大臣に答申されています。
そんな経緯があって2015年(平成27年)11月17日に、正式に国の「建造物登録有形文化財」の指定を受けています。
出雲大社・彰古館のお問い合わせ先
- 住所:島根県出雲市大社町杵築東195
- 電話番号:0853-53-3100
出雲大社・彰古館の場所(地図)
出雲大社の彰古館(しょうこかん)は、ご本殿の北西後方に位置します。
関連記事:島根県・出雲大社の境内の詳細「案内図(地図・マップ)」(ダウンロード可能)
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