サンライズ出雲の個室選びは、ホテルの部屋選びに少し似ている。値段、広さ、上段・下段、荷物、コンセント、2人利用。名前も「シングル」「シングルツイン」「サンライズツイン」と似ていて、初見では舌がこんがらがる。
先に大づかみに分けると、1人個室の標準がシングル、安い個室がソロ、1人でも広めで2人利用もできるのがシングルツイン、2人用がサンライズツイン、最上位がシングルデラックス。寝台料金不要の開放型がノビノビ座席となる。

6種類を一気に比べるとどう違う?
| 設備 | 定員 | 寝台料金等 | 個室 | コンセント |
|---|---|---|---|---|
| ノビノビ座席 | 1区画 | 寝台料金なし | なし | 各区画にはなし |
| ソロ | 1人 | 6,600円 | あり | あり |
| シングル | 1人 | 7,700円 | あり | あり |
| シングルツイン | 1人/補助寝台で2人 | 9,600円 補助寝台+5,500円 | あり | あり |
| サンライズツイン | 2人 | 2人用個室 | あり | あり |
| シングルデラックス | 1人 | 13,980円 | あり | あり |
コンセントについてJR西日本は「A個室・B個室のみ設置あり」と明記。つまりノビノビ座席に各区画専用のコンセントはない。モバイルバッテリーを持つ理由がここにある。
サンライズ出雲側は8~14号車|部屋数まで見る
東京~岡山の14両編成では、サンライズ出雲側が8~14号車。JR西日本の車両案内から数えると、出雲側7両にはシングル80室、ソロ20室、シングルツイン8室、シングルデラックス6室、サンライズツイン4室、ノビノビ座席28区画が入る。
| 号車 | 主な設備 | 部屋・席数 |
|---|---|---|
| 8号車 | シングル/シングルツイン | シングル19・シングルツイン1 |
| 9号車 | シングル/シングルツイン/車いす対応個室 | シングル20・シングルツイン3 |
| 10号車 | ソロ | 20室 |
| 11号車 | シングルデラックス/サンライズツイン/シャワー | デラックス6・ツイン4 |
| 12号車 | ノビノビ座席/シングル | ノビノビ28・シングル2 |
| 13号車 | シングル/シングルツイン | シングル20・シングルツイン3 |
| 14号車 | シングル/シングルツイン | シングル19・シングルツイン1 |
部屋数まで見ると、シングルが圧倒的に多い。初めて乗るなら「シングルが王道」と言われやすい理由は、価格だけでなく供給数にもある。
シングルデラックス|6室だけの最上位

11号車2階に6室。A寝台1人用個室で、室内洗面台とデスクを備え、ベッドは約1960×850mm。寝台料金は13,980円。
さらに11号車のA寝台用シャワー設備は、シングルデラックス利用者が使う系統。共用シャワー券争奪に巻き込まれにくいのも大きい。夜行列車なのに部屋へ入った瞬間、ちょっとしたホテル感が立ち上がる。
シングル|迷ったらここから見る標準個室

B寝台1人用個室の中心。寝台料金7,700円。ベッド、テーブル、コンセントを個室内にまとめ、扉を閉めれば自分だけの空間になる。
ソロより1,100円高いが、床面の余裕や荷物の置き方でシングルを選ぶ人は多い。大きめのバッグを持つなら、この1,100円を「寝台差」ではなく「居住空間差」として考えると分かりよい。
ソロ|最安の個室、狭さをどう見る?

10号車に20室。寝台料金6,600円で、サンライズ出雲の1人個室では最安。扉が閉まる個室なので、ノビノビ座席とはプライバシーが別世界。
一方、空間はシングルより絞られる。荷物が大きい、着替えや荷造りを室内でゆったり済ませたいならシングルへ。寝る場所を個室化できれば十分、という人にはソロが効く。
シングルツイン|1人でも2人でも使える変化球

1人用個室として使いつつ、補助ベッドを出せば2人利用も可能。寝台料金9,600円、補助ベッド利用は+5,500円。
下段ベッドをソファのように使える構造も特徴。1人旅で少し広い部屋が欲しい人、2人で同室に入りたいがサンライズツイン以外も探したい人に候補が広がる。
サンライズツイン|2人で同じ部屋に寝るなら本命

11号車1階に4室。2人用B寝台個室で、2つの寝台を横並びに配置。友人・夫婦・カップルで「同じ部屋」が最優先なら、名前どおり素直な選択。
ただし4室しかない。取れるかどうかが最大の壁で、部屋数の少なさは予約競争へ直結する。
ノビノビ座席|安いが「個室」ではない

12号車に上段14・下段14の計28区画。カーペット敷きの空間へ横になる普通車指定席で、寝台料金は不要。
安さは強烈だが、完全な個室ではなく、各区画専用コンセントもない。寝心地、上段・下段、枕、荷物の置き方はノビノビ座席専用ページで深掘り。
上段・下段・平屋、どこを選ぶ?
ここは公式の優劣ではなく、使い方の問題。
- 上段:通路から視線が入りにくい一方、階段の上り下りがある
- 下段:乗り降りや荷物の出し入れが楽な一方、人の気配を感じやすい
- 平屋部:天井形状や窓位置が二階建て区画と異なり、部屋の感覚が変わる
「絶対に上段が当たり」ではない。夜中にトイレへ何度も行く人が上段を選ぶと、そのたび階段。想像に難くない、地味に効く。
コンセントはどこにある?Wi-Fiは?
JR西日本の設備表示では、コンセントはA個室・B個室に設置。ノビノビ座席には各区画専用として用意されていない。
車内Wi-Fiサービスはなし。山間部ではスマホ回線も安定しない区間があるため、動画・地図・読み物は乗車前に端末へ落としておく。夜中に「圏外やん」と画面を見つめても、山は黙って通り過ぎる。
大きな荷物はどこへ置く?
JR西日本の車両案内では専用の荷物置き場を設備ありとして示していない。一般の手回り品ルールは、3辺合計250cm以内、長さ2m以内、1個30kg以内を2個まで。
規則上持ち込めても、個室内はホテルの客室ほど広くない。大型スーツケースでは「入る」と「邪魔にならない」は別問題。通路や扉を塞がないよう、個室タイプ選びの段階から荷物サイズを見ておきたい。
車いす対応個室はどこ?
JR西日本は、車いすで利用できるシングルツインを設定。サンライズ出雲は出雲市行き9号車、東京行き2号車に設置される。
予約・乗降サポートは一般個室と同じ感覚で決め打ちせず、JRのバリアフリー案内から利用駅・列車を伝えて手配する。
285系はなぜ「寝台客車」ではなく寝台電車なのか?
サンライズ出雲に使う285系は、JR東海とJR西日本が共同開発した寝台電車。JR東海は、最終の飛行機より遅く東京を出て、始発の飛行機より早く目的地へ着くことを目標にスピードアップを図り、従来の客車方式ではなく電車方式を採用したと説明している。最高速度は130km/h。
この車両思想は、部屋選びにもつながる。長い夜をただ運ぶのではなく、個室を中心にしてプライバシーを取り、同時にノビノビ座席で料金の入口も残した。豪華寝台一辺倒ではなく、「安く横になる」から「A寝台で部屋時間を楽しむ」まで一編成に同居するのが285系の面白さ♡
少数個室を狙うなら第2候補まで決めておく
出雲側7両で見ると、シングルは80室ある一方、シングルデラックスは6室、サンライズツインは4室。部屋数だけで差はかなり大きい。
そこで予約前に「第1候補サンライズツイン、第2候補シングルツイン」のように逃げ道を作っておく。発売画面で第1候補が消えた瞬間、ゼロから部屋説明を読み直していると時だけが素敵に‥走り去っちゃぅ。少数部屋ほど、先に代替案を決めておく価値が出る。
結局どれを選ぶ?
| 優先したいこと | 候補 |
|---|---|
| とにかく安く横になる | ノビノビ座席 |
| 安い個室 | ソロ |
| 初めての1人個室 | シングル |
| 1人で広め/2人利用 | シングルツイン |
| 2人で同室 | サンライズツイン |
| 上位設備 | シングルデラックス |
人気順を当てにするより、自分の「譲れない条件」を一つ決める方が早い。安さ、個室、2人同室、荷物、洗面台。この一本が決まると、部屋選びはスルスルする。
