出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・浄の池(KIYOME-NO-IKE)
命名年:1929年(昭和4年)
出雲大社・浄の池の読み方
浄の池は「きよめのいけ」と読みます。
出雲大社・浄の池の名前の由来
「浄」とは綺麗で汚れや濁りがなく美しく透明と言った意味合いがあります。
大いなる出雲の神々の神徳が濃く降り注だ池であれば、浄の池と呼称されるのも無理はありません。
尚、この浄の池は地元・出雲では「ひょうたん池」とも呼称されているようです。
ひょうたん池と呼称されている理由は、その名前の通り、上から見ると「ひょうたん」に池の形状が似ているからです。
浄の池の名前が付けられのはいつ?
浄の池の名前は1929年(昭和4年)に命名されています。
出雲大社・浄の池の見どころ
おそらくほとんどの参拝者が、勢溜の鳥居を抜けて祓社でお祈りと祓いを済ませた後、そのまま参道を直進し、まっすぐ御本殿を目指すハズです。
出雲大社の浄の池は、その参道の途中にある池であり、前述のように御本殿を目指す方がほとんどなので、あまり人がいません。
しかし、この浄の池には思わぬ見どころがあります。
東屋(休憩所)
浄の池の中央には、銅葺きの小屋根が据えられた木製の「東屋(あずまや/=休憩所)」があります。
この東屋の中にはベンチ(座る場所)が設けられており、小休憩することができます。
参拝帰りに立ち寄って、浄の池をボ~っとヨダレを垂らしながら眺めても良いかもしれません。
紫陽花(あじさい)
紫陽花が花を咲かせる季節は初夏になりますので、それ以外の季節に訪れてもただの草にしか見えないかも知れません。
出雲大社・浄の池の紫陽花の見頃
- 6月の下旬から7月初旬頃
蓮(はす)
浄の池にはもう1つ忘れてはいけない、見どころがあります。
それが「蓮(はす)」です。
紫陽花の見頃が終焉を迎える頃、今度は蓮が見頃を迎えます。
出雲大社・浄の池の蓮の花の見頃
- 7月上旬から8月初旬頃
知ってましたか?蓮の根っこは、日常的に食用されているものだと?
何だかお分かりになりますか?
正解は・・「れんこん」です。
驚きましたか?ウフ
キャワぅぃ~(訳=可愛い)兎の像
もう1つ浄の池で忘れてはいけない見どころがあります。
その見どころと言うのが「兎(うさぎ)の像」になり東屋の脇に2体建てられています。
ちょっと、上↑の2体の兎の写真(画像)をよくご覧下さい。
左の兎は望遠鏡を手に持ち、右の兎はカメラを手に持っています。
これはおそらく下記にて後述する「バードウォッチング」に因んだ像だと思われます。
ちなみに出雲大社境内にもこの兎の像と同様のシリーズの像がいくつか建てられています。
出雲大社に兎の像が建てられている理由とは、既にお分かりの方も多いと思われますが、主祭神である大国主大神の伝記に「因幡の白うさぎ」と言うものが語り継がれているからです。
【補足】因幡の白うさぎのお話
ある時、海の向こうの「因幡(いなば)の国」にどうして行ってみたかった白兎がいました。
そこで白兎は、海を渡るためにワニザメをうまく騙して渡ろうとしますが、渡りきる直前でポロっと思わず本音をコボしてしまい、怒り狂ったワニザメに毛皮を剥ぎ取られてしまいます。ぎゃ~
そこへさらに大国主大神のイジワルな兄神が通りかかり、「海水で身体を洗えば痛みが和らぐ」と兎に告げ、それを聞いた兎はスグさま海水を浴びますが、今度は海水の成分である「塩」が身体中にシミて激痛が走り泣き叫びました。ぎぃや~
そこへ大国主大神が現れ「そんなに泣き叫んでどうしたのか?」と兎に聞き、兎は経緯を説明します。
そして大国主大神は「それでは川の水で身体を洗ってガマの穂を身体に巻きつけなさい」と告げ、それを聞いた兎はスグに言われた通りにし身体がもとに戻りました。
その後、兎はお礼に大国主大神に「安心してください。あなたは八上比売(やがみひめ)と結婚して大成します。」と告げます。
事実、現在に至っては「縁結びの大神」として多くの人々から篤い崇敬が寄せられている大神にまでなられています。
・・と、言ったような伝記になります。
この浄の池の兎は特にキャワぅぃぃ~♥ので参拝の終わった後などに訪れてみてください。
野鳥のバードウォッチング
これもあまり知られていませんが、この浄の池は出雲でも名前の知れた野鳥のバードウォッチングのスポットでもあります。
普段は静寂に包まれたこの浄の池も休日ともなれば「極長レンズを搭載したカメラ」や、「望遠鏡」を覗く人々で少し賑やかになります。
是非!出雲大社へ参拝される時は、望遠鏡やオペラグラスを持参して浄の池へも足を運んでみてください。
浄の池で目撃できる野鳥
カモくん、カワセミなど
えぇっ?!浄の池は出雲大社以外にも存在する??
実はこの浄の池は、日本中の至る場所にあると云われています。出雲大社は有名な神社なので、浄の池と聞けば出雲大社と結びつけてしまうかもしれません。
ちなみに、いくつかある浄の池の代表となる池が、静岡県伊東市和田1丁目にある「伊東温泉・浄の池(天然記念物)」です。
そしてこの池は何とも摩訶不思議なことに、ぬぅあんと!年中水温が25度か26度もあり一定しているそうです。
つまり、真冬でも水温が25度か26度もあることになります。
そんなことから、日本では滅多に見かけられない「古代魚のような異種の魚」や「海水魚」などが生息しており、様々なメディアに掲載されて有名になりました。
そして1922年(大正11年)には国の天然記念物の指定を受けるほどでした。
ここで疑問に思われた方も多いと思いますが、上記で「・・でした」と言ったのは、実は残念ながら現在はこの池は既に埋め立てられており、跡地には大きな病院が建っています。
何でも地殻変動や自然災害の影響で急に温水が湧かなくなり、池の魚が絶滅してしまったそうです。ホぅホケきょ
出雲大社・浄の池の場所(地図)
浄の池は、勢溜の鳥居から入って右脇に位置する祓社(はらえのやしろ)の奥、千家尊福公の銅像の付近に位置します。
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