魅力満載!松江城の観光スポットと「見どころ・歴史」
松江城の歴史
松江城は、別名・「千鳥城(ちどりじょう)」ともいいます。
松江城の別名「千鳥城」の由来は、屋根の形が横からみると「千鳥が優雅に舞い飛ぶ華麗な美しい姿をしており、その美しさや華麗さを混じえて呼んだものが「千鳥城」の由来とされています。
この松江城は関ヶ原大戦の後、間もない1600年(慶長5年)に、もと織田家臣・堀尾吉晴の嫡子「堀尾忠氏」により造営が開始されました。
造営された場所は、鎌倉時代より島根の中心であった、戦国時代の尼子氏の居城・「月山富田城」を廃して、宍道湖の新たに松江城を造営しました。
月山富田城を廃して松江城を築城した理由
月山富田城を廃して松江城を築城した理由は、以下の通りです。
🏯朝鮮などの海外との海運の要衝であった「境港(美保関)」に近い場所に居城(中心地)が必要
🏯同じく島根の水運の要衝である「松江しんじ湖」にも近い場所に居城(中心地)が必要
🏯地理的にも島根の中心となる場所
すなわち、水運が最大限に活用できて、交通の要衝となり、地理的・経済の中心となる場所ということで、「境港(美保関)」と「松江しんじ湖」との境にある、この「松江の地」に、松江城を造営することが決定したと言われています。
堀尾氏以後は徳川系の松平氏が城主
しかし、堀尾忠氏が急死に至り、1611(慶長16年)に、堀尾吉晴の指導下のもと完成を迎えます。
以降、明治時代の1873年に廃城令が日本全国へ発布されるまで京極氏1代、松平氏10代が城主になっています。
廃城令により松江城も廃城に危機に瀕しましたが、当時、農業で富を築いた「勝部本右衛門」や、元・松江藩士の「高木権八」らが、政府に要求された金額を支払うことで、城は壊されずにすみました。そして、今日に至ります。
松江城の初代城主って忠氏?吉晴?
実は、上述のように堀尾忠氏が早くに他界し、本来であれば忠氏の嫡男が跡を継ぐのですが、嫡男が幼すぎたため吉晴が跡を継いで城主になっています。つまり、初代城主が不明のままとされていました。
しかし現在までの調査や学説などによって「堀尾忠氏が初代城主にあたる」という見方が有力となっています。
松江城の建築様式(造り)
鯱鉾
鯱鉾は「しゃちほこ」と読み、松江城にも鯱鉾が天守の屋根上に2つ据えられています。
松江城の鯱鉾は高さ2.08mもあり、向かって「右側がメスの鯱鉾」で「左側がオスの鯱鉾」と伝えられています。
入母屋破風
入母屋破風..ハフん♥はここ松江城だけではなく、日本全国の城で見かける城特有の造りの1つです。
しかし松江城の入母屋ハフん♥は、緩やかな曲線を持つことから上述したように別名で「千鳥城」と呼ばれています。
下見板張り
下見板張りは「したみいたばり」と読みます。
この漆黒の板張りは松江城の大きな特徴となる造りで、防水を目的としています。
松江の地は大昔から年間降水量が多かったそうです。
そのため水による災害にも備える必要があり、防水用としてこのような板張りが設置されています。
別名で「雨覆板(あまおおいた)」とも呼ばれます。
附櫓
附櫓は「つけやぐら」と読みます。
城の入口に造られた櫓になります。
敵の侵入を阻む目的で造られています。
正面には鉄砲の筒先を出せる小窓があり、入口には鉄扉が据えられています。
内部も広間が2つあってここで敵の侵入を阻めるようになっています。
石垣「野面積」
ちょっと松江城の石垣をよく見てください。
他に城に比べて積み方が雑な感じがしませんか?
これは敵が侵入して来たときに崩されにくくするために敢えて雑に積んでいるそうです。
石を加工せずに拾ってきた石をそのまま積み上げていく「野面積(のづらづみ)」なので雑な積み方になっています。
そしてこの石垣を実際に造ったのが安土桃山時代の有名な石工集団「穴太衆(あのうしゅう)」であると伝えられています。
松江城の見学所要時間と松江城内のMAP(地図)
松江城の城内は広いので、すべて見て回るとそれなりに時間がかかります。
おおよそ、以下のような時間帯になります。
- 2時間から3時間
松江城の見どころ
松江神社
二の丸には「松江神社」という神社があります。
祭神は城の中にある神社だけに一般の神社とは異なっています。
創建年は比較的新しく、1899年(明治32年) に創建されています。
- 創建年:1899年(明治32年)
- 主祭神:松平直政(松江松平家初代藩主)
- 相殿神:徳川家康(江戸幕府初代将軍)
- 相殿神:松平治郷(松平家七代目藩主)
- 相殿神:堀尾吉晴(松江の礎を築いた殿様)
ただし松江神社には前身となる神社が存在しており、その神社の名前を「楽山神社」と呼称します。
楽山神社は松江松平家初代藩主・「松平直政」と江戸幕府の創始者・「徳川家康」を祀った神社です。
1899年(明治32年) に現在の松江城内へ楽山神社が遷されてその際、「松江神社」に名前が改められています。
松江城の天守閣って昇れる?
松江城の天守閣は、日本全国にある、天守閣を持つ12の城の内の、一角を担っているほどの歴史を持つ城です。
平成27年7月8日に【国宝】に指定されています。
上述していますが天守閣「望楼」からは松江市街が一望できます。
松江城の天守閣の特徴
- 日本でも5つ目に古い
- 高さは30メートルで3つ目に高い(1位姫路城2位松本城)
- 広さでは2つ目の広さ
- 安土桃山建築様式
松江城・天守閣「天狗の間」
松江城に訪れたら、まずは天狗の間を目指してへ登りましょう!
ここからは松江市街が一望でき、絶景をみることができます。
望楼
望楼は「ぼうろう」と読み、これは天守閣(最上階)に設けられた物見櫓のような場所です。
戦の時にはここで城下の敵の動きを見て指揮を執ったりする場所として造営されました。
結局、1度も使用されずに現在に至っています。
天狗の間へ登ると殿な気分♥を存分に味わうことができます。
チョンマゲで登城するのもよろしいかと思います。
正月(元旦)には、この天狗の間が早朝から開放され、初日の出を見ることができます。
- 料金:大人550円、小中学生280円※先着50名限定
松江城・天守閣「地下階・井戸」
松江城の地下は敵に囲まれて、籠城(ろうじょう)戦になった時用の保存用の食物や飲料水が保管されている倉庫になります。
中央には井戸があり、この井戸には飲料用の水が貯水されています。
現存する日本全国の天守の中では唯一、井戸が存在する天守だそうです。
松江城・天守閣「石落とし穴」
天守の2階の東西南北の床には穴がワザと開けられている場所があります。
この穴ボコは、「石落とし穴」と呼ばれ、敵が侵入してきた時に石を落とす穴です。
詳しく解説が書かれた案内板も手前に立っています。
松江城・天守閣「ハートマークの柱」
今や、松江城の名物となっているのが、「ハートマークの柱」です。
天守1階の展示室の奥の柱にはなんと!「ハート♥型」の木目があります。
出雲大社でご縁のご利益を授けてもらい、さらにここでもハート型を見れるは嬉しいです。
縁結びの効果も期待できそうです。
はたしてあなたは見つけることができるでしょうか?
えぇっ?!・・松江城に幽霊が出まくるぅぅ?..ブルブルブル震~
コノシロ櫓
1633年(寛永10年)に松江藩主・堀江忠晴が原因不明の病で33歳いう若さでこの世を去り、次の藩主として赴任した松平直政が天守閣へ昇った時、直政の目の前に美しい女の幽霊が現れこう言ったそうです。
「この城は、私のものである」
それを聞いた直政は、このように返答したそうです。
「ならば、【このしろ】をくれてやろう」
それを聞いて納得した美しい女の幽霊は、直政の前から姿を消しました。
翌日、直政は、女の幽霊と約束した通り、「このしろ」をもって、天守へ昇りました。
そして、台の上に”コノシロという名前の魚”を、台に乗せてを供えてそのまま天守閣から立ち去りました。
翌朝、その供え物はどうなったか?というと・・
何故か、天守閣の真下の「櫓」で、コノシロを乗せた「台」だけが見つかったそうです。
そして、その日、以降、2度と女が現れることがなかったそうです。
このような由来から、コノシロの台が見つかった「櫓」は「コノシロ櫓」と呼ばれることになりました。
しかし、残念なことに、現在は「コノシロ櫓」は取り壊されてありません。
松江城は人柱で造られていたって??
松江城の天守閣支える、石垣の1部分にどうしても、石が崩れ落ちる箇所があったそうです。
その崩れる場所は「鬼門」の方角に位置しており、石の崩れをなくすには、どうしても人柱が必要になり、やむ無く、城下でも評判であった、とびきり踊りの上手な女子を、うまく城へ呼よせ、その女子を人柱として生き埋めにしました。
しかし、石垣の崩れがなくなることは、なかったそうです。
以降、その美しい女子の怨念が、その城を呪い、まだ年若い当時の藩主・堀江忠晴は原因不明の病で、亡くなることになります。
この女と先ほどの幽霊との関係は説明するまでもありません。(ちなみに同様に若くしてこの世を去った堀江忠氏の死因も解明されていないそうです。)
松江城にパワースポット?ハート型の石垣がある?場所はどこ?
松江城に不思議なハート型の石垣があり、真実のほどは不明ですが、そのハート型の石に触るとパワーを得られることができるパワースポットにもなっているそうです。
しかし、このハートの石は、普通に松江城へ行ったのでは、見つけるのに困難を極めるそうです。
困難を極めるとは、高さ2メートルほどの場所にあるのでジックリクリクリ、クリっクリっ♪・・と見ないと素通りしてしまいます。..こホんっ!
松江城のハート型の石の場所
ハート型の石の場所は「松江城の北側」だそうです。
松江城の大手前
↓
天守閣の方角へ(左の方角へ進む)
↓
太鼓櫓の土台の石垣が出てくる
↓
その石垣の2メートルほどの高さの場所
雨・曇りの日や、夕方や夜に行くと少し見つけにくいと思われます。
どうしても、ハート型の石の場所がわからない場合
太鼓櫓の石段の前に「観光案内所」があるので、そこで聞けば案内してくれるそうです。
しかし、松江城の営業時間までに訪れなければ、観光案内所の窓口が閉まってしまうので、注意が必要です。
ギリギリの井戸
先ほどの石垣から、女子ものと思われる槍で貫かれた頭蓋骨が見つかったそうです。
すぐにその頭蓋骨から槍を抜き、供養したところ、石段の崩れがピタッとなくなったそうです。
不思議なことに、その頭蓋骨を抜き去ったあとの石垣の穴から、大量の水が湧き出したそうです。
以降、頭の部分の方言である「ぎりぎり」にあやかり「ギリギリの井戸」と呼ばれたそうです。
しかし、残念かどうかは分かりませんが、現在、井戸は埋まってしまい、ありません。
松江城の堀はデカい!お堀に遊覧船が運行している!
松江城の遊覧船「ぐるっと堀川めぐり」
松江城・堀川とは?
早い話が松江城の城を囲む堀になります。
松江城の堀は日本でも有数の堀と言われ有名です。
その理由は、堀の配置が築城当初から変化なく現存しているからです。
松江城のお堀は大きく、そのお堀は川と呼べる大きさです。
堀川めぐりの料金
1日乗船券:1230円(片道510円)
時間
- 3月1日~6月30日:9時から17時
- 7月1日~8月31日:9時から18時
- 9月1日~10月10日:9時から17時
- 10月11日~11月30日:9時から16時
- 12月1日~2月末:9時から16時
※松江水燈路期間中のみの土日祝日は夜も運航。
コースと乗り場
- 「ふれあい広場」から出発・15分から20分間隔で定期運行
- 「大手前」からも出発・15分から20分間隔で定期運行
松江堀川ふれあい広場※乗船場所※⇒椿谷⇒うべや橋⇒京橋川⇒米子川⇒宇賀橋⇒大手前広場乗船場⇒塩見縄手⇒松江堀川ふれあい広場乗船場※下船※
遊覧の所要時間・定休日・サービスなど
- 遊覧の所要時間:約50分(距離:約4Km)
- 定休日:なし
- 遊覧船の大きさ:全長8m、横幅約2m
- サービス・設備:冬季限定でコタツあり
見どころ
春:は堀川の畔に咲き乱れる桜を観て船内で花見ができます。
秋:紅葉のスポットに早変わりぃ~ア~レぇ~。また例年10月初旬には「松江水燈路」が開催されます。水に浮かぶいくつもの水燈の灯りが水面に反射して幻想的な空間を生み出します。
椿谷:群生した木々が水面まで垂れ下がりまるでジャングルにいる気分が味わえます。
橋:松江城のお堀めぐりでは16もの橋をくぐります。そのため船は天井が低くなっています。
塩見縄手:松江市の一大観光スポットで見どころの1つに数えられる「武家屋敷通り・塩見縄手」が一望できます。江戸時代にタイムスリップしたような気分になれます。
松江城・遊覧船の問い合わせ先
堀川通遊覧船管理事務所
- 住所:〒690-0876 島根県松江市黒田町507-1
- 電話番号:0852-27-0417
松江城ぶらっと観光案内所の場所(地図)
松江城の混雑状況
松江城は、平日は空いています。
また、土日祝日もそれほど混雑という目に見えた混雑はありません。
しかし、GW(ゴールデンウィーク)は、混み合うことがあります。
このGWに、天守閣に昇るのに順番待ちになることもあります。
日によっても異なりますが、おおよそ最大で30分程度です。
【補足】松江城が国宝に指定された理由
実は、松江城は1935年(昭和10年)に国宝指定を受けています。
しかし、1950年(昭和25年)に国宝に関する法律が変わり、国宝から除外されて「重要文化財」となりました。
除外された理由は、「歴史を裏付ける証拠がハッキリとしないから」でした。
分かりやすく言いますと、城が造られた証拠となる、年月日などが記載された証拠品(書類や物)が見つからなかったそうです。
しかし、どうしても、再び、国宝・松江城の姿を取り戻したいとの思いから、松江市全員が一体となって、証拠を探した結果・・なんと!松江市内にある「松江神社」から、城が造られた時代を示す「2枚の祈祷札」が発見されたそうです。
その祈祷札に記載されていた松江城の柱の特徴が、現存する松江城の柱の特徴と一致したために、これが歴史的な根拠となり、再び、国宝へ指定されるに至りました。
【補足】日本国内の国宝指定5城
- 松本城
- 犬山城
- 彦根城
- 姫路城
- 松江城
松江城の問い合わせ先(住所・電話番号など)
住所:島根県松江市殿町1-5
営業時間「本丸への入場」
- 4月から9月:7時から19時30分
- 10月から3月:8時30分から17時
営業時間・「天守閣への登閣」
- 4月から9月:8時30分から18時30分(受付は18:00まで)
- 10月から3月:8時30分から17時(受付は16:30まで)
定休日:年中無休
電話番号:0852-21-4030
URL
- http://www.matsue-tourism.or.jp/m_castle/
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