【滝が流れる憩いの場所】北島国造館の境内見どころ(混雑具合)や拝観料金(時間)・ご利益を…お知る❓

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出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・北島国造館(KITAJIMA-KOKUSOUKAN)

このページでは出雲大社境内の本殿を向かい見て右隣に位置する北島国造館の境内見どころ・拝観料金・時間・ご利益などをご紹介しています。

「北島国造館」の読み方 

北島国造館は「きたじまくにつくりかん」ではなく、「きたじまこくそうかん」と読みます。

「北島国造館」の見どころ

御本殿(御神殿)

御本殿は北島国造館の正面入り口となる「大門」から入った先に見える大きな建物です。厳密には正面に見える建物は拝殿となり、拝殿の奥が本殿です。

出雲大社の神楽殿や拝殿と同様の大きな大しめ縄が飾り立てられています。拝殿も大社造りをモチーフとして造営されていますので正面から見たときに屋根が二重に見えます。

  • 主祭神:大国主大神
  • 相殿神:造化三神・天照大御神・産土大神・天穂日命(出雲国造家の始祖)

北島国造家・四脚門

北島国造館の大きな見どころの1つに島根県有形登録文化財指定の四脚門が挙げられます。

北島国造家・四脚門に関しては当サイトの以下の別ページにてご紹介しております。

心字池

さらに、「心字池」と呼ばれる池もあって、たくさんの鯉や亀がいます。

心字池とは「しんじいけ」と読み、『心』の字をそのままイメージして作られた池のことです。ここ北島国造館のみに存在する池ではなく、日本各地で見ることできる池です。




亀の尾の滝

その池の奥には「亀の尾の滝」と呼ばれる滝もあります。

滝水は能野川(現在の吉野川/よしのがわ)上流から引かれたものですあり、水量は調整されているとのことです。

現在からすれば信じられませんが、江戸時代以前の吉野川は現在よりももっと流量が多く、川水がたびたび氾濫していたようです。

しかし江戸時代中となる寛文年間(推定1667年)に出雲大社境内で大規模な再建工事が行われると、それに付随して吉野川でも川幅が広げられたり、川岸の補強工事が執り行われています。

以来、現在観ることのできる景観は約350年間変わっていないとのことです。

ちなみに「亀の尾の滝」の名前は明治時代の重臣「東久世 通禧(ひがしくぜ みちとみ)伯爵」が参拝した折、にこの滝を目の前にして詠まれた歌に由来しています。

萬代をかけず くだけぬ いはがねを つたいて落つる 亀の尾の瀧(滝)

訳:悠久の時を経て 今もなおこうして くだけることを知らない頑強な大岩を つたって落ちる その名は「亀の尾の滝」

近年では、この滝から発せられるマイナスイオンが心地良さと活力を与えてくれるとかでパワースポットにも位置付けられているようです。

天神社

  • 御祭神:少名毘古那神

滝の前には、医療・酒造の神であり、大国主大神の恩人でもある「少名毘古那神(すくなひこなのかみ)」が祀られた小さな祠「天神社」があります。

少名毘古那は大国主大神の国造りの際に、医療を担当して国造り(国=葦原中つ国=現在の日本)を助けた神様です。

疲れた大国主大神の身体や人々の身体を癒した神様ですが、最終的に葦原中つ国を去り「常世の国」へ向かうことになります。

また神后天皇がご愛飲したお酒が少名毘古那が醸造したものであったことから、後世では酒造りの神様としても有名です。実際にビール工場や醸造工場、酒造会社では少名毘古那を敷地に勧請して祭祀しているようです。

現在の社殿は2015年4月18日に建て替えられたときのものです。

天満宮

  • 御祭神:菅原道真公・野見宿禰

天満宮は菅原道真(すがわらのみちざね)が祭神として祀られている社です。心字池の右端、上記、天神社の右に見える神社です。

菅原道真が出雲大社で祀られているとは、当サイトの別ページ(出雲大社の「牛」と「馬」の関係)でもご紹介しましたが、北島国造家の祖先が菅原道真だということにも起因します。

菅原道真公と言えば平安時代の学問の神様です。

学問で右大臣まで昇りつめましたが、出世を快く思わない藤原氏によって九州の地に左遷されて903年(延喜3年)に他界します。

その後、藤原氏が権勢を欲しいがままにした時代の都では、雷雨が降り注ぎ、川は荒れ果てて疫病が起こり、道真の祟り(たたり)と噂されるようになります。

一説ではこれがキッカケとなり藤原氏が道真公を鎮めるために、日本全国に祀った神社が天満宮と伝えられています。

そして道真公を祀る神社の代表格が「九州・太宰府天満宮」です。

また、太宰府天満宮から約40年経て道真公の御霊を勧請して創建されたのが「京都・北野天満宮」です。

北野天満宮では「天満大自在天神」という神名を付され、より盛大に祭祀されることになります。

最奥に佇む3つの社殿

上記、天神社を向かい見て左奥には以下のような3つの社(末社)が鎮座しています。

天穂日命社

上記の2社の他にも境内にはまだ後述するような3つの社殿がありますが、そのうちの1社が「天穂日命社」になります。中央の社が天穂日命社です。

読み方は「あめのほひのみことしゃ」と読み、名前に由来は御祭神に「天穂日命」を祭祀していることに由来します。

天穂日命は大国主大神と関係の深い、因幡国(いなば)の豪族「因幡氏」の氏神だと伝えられています。

そしてこの因幡氏の一族に大国主大神の嫁ハンである「八上比売 (やがみひめ)」がいます。

つまり大国主大神とは非常に関係性の深い神社になります。

なお、因幡の国とは、大国主大神の生い立ち話として有名な「因幡の兎(うさぎ)」に登場する兎が渡った土地でもあります。

荒神社

荒神社は「こうじんしゃ」と読みます。御祭神は「三宝荒神(さんぽうこうじん)」になります。向かい見て右端の社殿が荒神社です。

三宝荒神は台所の神様として有名ですが、実はこの神様、なんと!仏教を代表する神様でもあります。

神仏習合が分離された現代において神仏習合の名残が残るのはこの神様が代表例となります。

役小角(えんのおづぬ)が修験道の守護神として崇めてさらに荒神信仰が広まっています。

尚、荒神さんが鎮座されるのは「兵庫県宝塚市・清荒神清澄寺」になります。ご興味がある方は是非!訪れてみてください。

ちなみに「三宝」とは仏教の「仏・法(仏法)・僧(僧侶)」を表し、これらは仏教における3つの宝物であり、この三宝を守護するのが荒神さん(三宝荒神)です。

荒神さんは特に「霊験あらたか」と伝えられていますが、その反面、粗末に扱うと天罰も物凄いと云われております。

これは荒神さんの荒々しい性格による作用だとも云われております。




稲荷社

稲荷社の御祭神は「宇迦之御霊神(うかのみたまのかみ)」です。3つの社殿を向かい見て右端の社殿が稲荷社です。

3つの社殿を向かい見たときにキツネ像が両脇に置かれていたのに気づいて「ひょっとしたら・・お稲荷さんがあるのでは??」などと勘付いた方はなかなかの神社通です!

⬆️気づきにくいがキツネ像が2体両はしに置かれている。

宇迦之御霊神と言えば、ご存知の方も多いと思われますが、神宮(伊勢)の外宮に鎮座される「豊受大御神(とようけおおみかみ)」と御同体の神様でもあります。

そして宇迦之御霊神と言えば「お稲荷さん」で有名な、京都・伏見稲荷大社に鎮座される「稲荷大神(いなりのおおかみ/いなりたいしん)」のことをも指します。

稲荷大神は狐(きつね)を神使として従える食物神であり五穀豊穣を司る神様です。

稲荷大神(稲荷大明神)を崇敬する信仰・「稲荷信仰」は、日本全般的にみても、もっとも一般庶民層に根ざした神様(信仰)だと言えます。

出雲の森

北島国造館境内の八雲会館の前には、その昔、大国主大神が衣替えをしたと伝わる出雲の森」と呼称する「椋(ムク)」の御神木が祀られています。

例年6月1日、この出雲の森では、出雲国造(宮司)以下、数十名の神職が集い、「凉殿祭(すずみどののまつり)」という神事が執り行われます。

6月1日はこの出雲の森と称される椋の大木の前に祭壇が築かれ、粢団子(しとぎだんご)と醴酒(ひとよざけ)が供えられて、宮司による祝詞が奏上されます。

その後、御手洗井(みたらしのい)に場所を変えて神事が継続されます。

重要なのは御手洗井まで移動する際、神職の一団が道ゆく通路には、白砂が盛られ、その白砂の上に真菰(まこも)というイネ科の草が敷かれます。

宮司および神職たちはその御幣の上を歩きながら、御手洗井へ向かいます。

なお、宮司や神職たちが踏みしめた真菰は、古来、風呂に入れてその湯に浸かると「魔除け」や「厄除け」のご利益があるとされ、はたまた、田畑に埋めると「五穀豊穣」のご利益があるとされています。

関連記事: 出雲大社(IZUMO-OYASHIRO)・御手洗井(MITARASHI-NO-I)

少名毘古那神の神像

冒頭でもお話しした国造りで疲れた大国主大神の身体を治癒したり、国造りを助けた神でもあります。今日に至っては医療・薬・温泉の神としても有名です。

ご利益:医療業界や関係者の繁栄、薬品業界の繁栄、温泉に携わる業種・業界の繁栄

なんでも100円玉をお供えして石像を撫でてると、病気平癒、縁結びのご利益が得られるとのことです。

北島国造館の混雑状況

以上、北島国造館の見どころを列挙してみましたが、北島国造館の境内は出雲大社の境内の賑やかさとはかけ離れ、人混みが少ない穏やかな場所です。

まさに出雲大社の穴場スポットと言うことができ、参拝途中の小休憩にもピッタリです。

是非!お気軽に参拝してみてください。

北島国造館の神前結婚式について

ちなみに「北島国造館」でも神前結婚式を挙げることができます。

場所は境内の亀山会館とその前の広場で開催できます。すなわち宴会と披露宴を同時に同じ場所で行うことができるというわけです。(要予約)

北島国造館の神前結婚式の費用

  • 神前にての挙式のみ:約35000円
    (衣装持ち込みの場合、別途2500円ほど必要)

※詳細は「北島国造館」まで。

北島国造館の御朱印の種類・初穂料(値段)・授与場所

実は、この「北島国造館」には2種類の御朱印があります。

1つ目「出雲教」の押印がされた御朱印

2つ目・「北島国造館」の押印がされた御朱印

御朱印の料金(初穂料)

  • 300円

2つ目「天神社」の押印がされた御朱印

「天神社」の押印がされた御朱印

御朱印の料金(初穂料)

  • 300円

※少し上の「出雲教」の御朱印と似ていますが、押印の形が違うことが分かります。

その他、北島国造館では「お守り」の授与、御朱印帳の販売(要問い合わせ)もしています。




北島国造館の人気のお守り

白守り

縁結びに対して強力な効果があるとされる噂の白守りです。

初穂料(値段):1000円

ハート型・絵馬

北島国造館の絵馬は「縁結び」を象徴するハート型です。

矢が刺さったおみくじ

恋のキューピッドが持つ弓矢をイメージしたものでしょうか?北島国造館のおみくじには矢が刺さっています。

  • おみくじ1回:100円

他に縁結びのご利益を願う「恋みくじ」1つ300円もあります。

⬆️恋みくじ

出雲大社・北島国造館の歴史・由来・造った人

出雲国造の北島氏の先祖は出雲氏で、天照大御神の第二子「天穂日命(あめのほひのみこと)」を祖とし、現在は「出雲教」を司っています。

「出雲教」は、1882年に第76代出雲国造「北島脩孝(きたじま ながのり)」が、内務省の承認を経て創設した神道教団です。現国造は、第80代「北島建孝(きたじま たけのり)」国造です。

北島国造館は、出雲大社の東側に位置し「出雲教」の施設となります。かつては出雲大社の御本殿の後方にありましたが、寛文年間(1662年〜1672年)の間に執り行われた境内再建工事の折、現在の場所に移設されています。

場所は、出雲大社の東門を出て「真名井通り」沿いに位置します。

境内は、意外に広大で自然に満ち溢れ、腰を下ろして小休憩できるスポットもあります。他にも後述するような祈祷や結婚式などもできる施設もあります。

真名井通り沿いの出入口となる「大門」には大きな注連縄が飾られており、一見すると一般人が入りにくい印象がありますが参拝時間内であれば出入りは自由にできます。

出雲大社側の出入り口となる「正門(四脚門)」は出雲大社最古の建造物であり、島根県指定文化財の指定を受けるほどの門でもあります。

門をくぐると中には大きな庭と池や滝が見えます。建物の左側には、綺麗な庭園と「竜寅の池」と呼ばれる池があります。

出雲大社・北島国造館の場所とアクセス(行き方)

出雲大社・北島国造館は、本殿から向かって境内東側の脇にあります。(出雲大社の外に出る形になります)

詳しくは「東十九社」もしくは宝物殿(神こ殿)の手前に位置する北島国造家四脚門をくぐり抜けた先に位置します。

北島国造館の場所

出雲大社・北島国造館のINFO

※ご祈祷・神前結婚式のお問い合わせ先もコチラです。

  • 住所:島根県出雲市大社町杵築東194北島国造館
  • 電話番号:0853-53-2525
  • 営業時間:午前9時から16時まで
  • URL:http://www.izumokyou.or.jp/
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